シックネイルをケアして健康を取り戻そう
日本は高齢化社会です。今後もその状態が加速していくと予想されているため、高齢者向けの医療・介護サービスの需要は高まっています。そのひとつが角質ケアやマッサージが中心のフットケアです。しかし、爪に異常をきたしている高齢者も少なくありません。高齢になると身体が乾燥しやすくなり、血行が行き渡りにくいため足爪も乾燥しやすくなっています。乾燥した爪は厚くなり、視力が悪い高齢者では自分で切ることは難しくなります。また、代謝も落ちているため爪の伸びる速度も遅くなっています。伸びる速度が遅いため爪切りの間隔が空きがちになり、そのまま放置することによってますます切りにくい状態に、と悪循環になっているのです。爪に異常があると立ったり歩いたりすることが難しくなってしまうため、爪のケアも非常に重要です。
異常をきたしている爪のことをシックネイルといいます。シックネイルに該当するのは巻き爪や肥厚爪などですが、一般的な爪切りでは対処できないため、自分でケアするのは難しいでしょう。爪をそのまま放置すると身体の健康にも悪い影響が出てしまいます。足の指がすべて地面につかなくなって歩きにくくなったり、足に力が入らず転倒したりする可能性が高まってしまいますが、ここまできてしまうと専門の知識と技術を持ったシックネイルケアセラピストでなければ対処できません。シックネイルケアセラピストにしかできない事例も多く、高齢者をはじめ多くの人に必要とされている職業です。
シックネイルケアセラピストは、足爪の悩みなどを扱うフットケアの専門職です。一般社団法人国際・コメディカルアンドヘルスケア協会の認定資格で、認定校で講義を受け、試験に合格すると一般の利用者にも施術ができるようになります。シックネイルの正しい知識と技術が学べるこの資格はフットケアの需要の高まりとともに、大きな注目を集めています。
シックネイルケアセラピストは足のトラブルをなくし、綺麗な爪と足を作ることを目的としています。しかし、ただ綺麗に見えるように整えれば良い、というわけではありません。爪や皮膚に関する正しい知識も持っていなければ、根本的解決にはつながらないからです。シックネイルケアセラピストのカリキュラムを受講することによって、衛生管理や足・爪の構造、皮膚の構造、生理解剖学、足・皮膚の病気やトラブル、など幅広い分野の知識を習得することができます。安全で適切な技術が提供できるように学術的な裏付けを踏まえているため、高齢者も安心して施術できるでしょう。シックネイルをケアして健康を取り戻しましょう。
高齢者は足トラブルを抱えやすいのですが、それは小さな変化を見逃しがちだからです。年を重ねると神経細胞が減少し、神経伝達速度が低下してしまうためさまざまな感覚が鈍くなってしまいます。小さな痛みにも気づきにくくなるため、放置して状態が悪化してしまうのです。
フットケアには医療行為と見なされてしまう対応もあり、その場合は介護士では対処できません。しかし、医師の許可があれば介護士でも対応可能です。特に注意したいのは爪のケアです。事故につながらないように、安全な姿勢で爪を切るようにしましょう。
フットケア指導士の資格を持っていれば個々の抱えている足トラブルを解消するために症状に応じた指導を行うことができます。フットケアの需要が高まっている介護業界にとって、欠かせない資格のひとつとなっていくことでしょう。
足は第二の心臓とも呼ばれていますが、それは血液の50%が下半身に集まっており血流が滞ると身体全体に悪い影響を与えてしまうからです。全身に新鮮な血液が流れるように、ふくらはぎや足裏がポンプの役割を果たしているため、足の状態を良好に保ち血液の循環を良くすることが大切です。
フットケアは正しい手順で行わなければ効果は期待できません。ここではフットケアの正しい手順についてまとめています。フットケアを行うタイミングやマッサージの仕方など押さえておきたいポイントも紹介していますので、しっかり目を通しておいてください。
介護メディカルアロマ講座はIBCA協会が開催している講座のひとつです。介護に活かせるハンド・フットケアの基本知識と技術が学べます。まずはIBCA協会に登録しなければならず、入会金や年会費が必要ですが、フットケアに役立つ知識と技術が学べるとあって多くの人が受講しています。