今後需要がますます高まるフットケア指導士
フットケア指導士は一般社団法人日本フットケア学会が認定する資格です。この資格を取得することで解剖・生理学や創傷、靴、生活指導といった専門的な知識はもちろん、足・爪のケア、下肢循環不全のケア、血栓予防、リンパ浮腫、疼痛コントロールなど、足の疾患に対する知識と技術を身につけることができます。資格を取得するにはいくつかの条件を満たさなければなりませんが、その中には「フットケアの3年以上の実務経験」という条件もあります。つまり、この資格はフットケアの実務経験がない人は取得できないのです。フットケアに携わり、「さらなる知識と技術を身につけたい」という人におすすめです。
ただし、日本フットケア学会は2019年に下肢救済・足病学会と統合し、新たな団体となりました。現時点ではまだ「準備中」となっているため、今後認定方法は変更する可能性があります。興味がある人は日本フットケア・足病医学会のページを参照し、情報収集をするようにしてください。
近年、高齢者をはじめ足のトラブルを抱えている人は増加しています。糖尿病などの生活習慣病を抱えている人は足トラブルも多いため、医療・介護の現場では「足」に対するケア(フットケア)の重要性が増しています。
足は身体全体を支える重要な役割を担っています。足の機能に注目することで全身の病気の予防や治療につながる場合もあります。高齢者のいる施設ではフットケアの重要性に気づき積極的に取り組んでいますが、専門的な知識と技術がなければ適切に対処するのは難しいでしょう。そこで足の疾患に対して幅広い知識と技術を有している「フットケア指導士」に注目が集まっています。
フットケア指導士は足のケアを通じて、個々に抱える症状などに応じた生活指導などを行います。足の清潔を守るためのケアや靴選び、巻き爪やむくみ、糖尿病による壊疽など足に関するさまざまなトラブルの解消を目指します。フットケアに注目が集まっている今、フットケア指導士は今後の介護業界に欠かせない資格となるでしょう。
試験内容はフットケアの基礎知識や下肢に関連する検査、ケアなどですが、認定セミナー指定のテキストに準拠したものなので、テキストを勉強していれば取得できます。試験は年に一回、2~3月頃に行われます。試験時間は90分、問題はマークシート式で出題されます。合格率は、大体50%~60%前半です。
介護業界におけるフットケアの重要性は今後ますます高まっていくものと考えられます。症状の多様化やさまざまなニーズに対応するために、フットケアを取り入れていく動きは広がっていくことでしょう。フットケア指導士の資格を持っていれば介護業界で働くにあたってとても役に立ちます。
高齢者は足トラブルを抱えやすいのですが、それは小さな変化を見逃しがちだからです。年を重ねると神経細胞が減少し、神経伝達速度が低下してしまうためさまざまな感覚が鈍くなってしまいます。小さな痛みにも気づきにくくなるため、放置して状態が悪化してしまうのです。
フットケアには医療行為と見なされてしまう対応もあり、その場合は介護士では対処できません。しかし、医師の許可があれば介護士でも対応可能です。特に注意したいのは爪のケアです。事故につながらないように、安全な姿勢で爪を切るようにしましょう。
フットケア指導士の資格を持っていれば個々の抱えている足トラブルを解消するために症状に応じた指導を行うことができます。フットケアの需要が高まっている介護業界にとって、欠かせない資格のひとつとなっていくことでしょう。
足は第二の心臓とも呼ばれていますが、それは血液の50%が下半身に集まっており血流が滞ると身体全体に悪い影響を与えてしまうからです。全身に新鮮な血液が流れるように、ふくらはぎや足裏がポンプの役割を果たしているため、足の状態を良好に保ち血液の循環を良くすることが大切です。
フットケアは正しい手順で行わなければ効果は期待できません。ここではフットケアの正しい手順についてまとめています。フットケアを行うタイミングやマッサージの仕方など押さえておきたいポイントも紹介していますので、しっかり目を通しておいてください。
介護メディカルアロマ講座はIBCA協会が開催している講座のひとつです。介護に活かせるハンド・フットケアの基本知識と技術が学べます。まずはIBCA協会に登録しなければならず、入会金や年会費が必要ですが、フットケアに役立つ知識と技術が学べるとあって多くの人が受講しています。