出張でフットケアを行う「訪問フットケア」が注目を集めている

訪問フットケアを導入する介護施設が増加

訪問フットケアとは?

訪問フットケアの導入が進んでいる

訪問フットケアの導入が進んでいる

フットケアは高齢者が健康的な生活を維持するためにも必要ですが、医療行為と見なされる場合もあるため介護士では賄えない範囲もあります。しかし、特別養護老人ホームなどの介護施設に入居する高齢者の中には、足に何らかのトラブルがあり介助がなければ歩くことが困難な人も少なくありません。このようなことから、高齢者の足部の異常予防につながるフットケアサービスの導入が最近注目を集めています。これまでは医師以外の職種ができるもの・できないものなどが曖昧になっている、いわゆるグレーゾーンがありました。しかし、「グレーゾーン」として行われていたこうした行為が国から認められるようになり、介護施設のフットケア導入も加速するようになったのです。

介護施設でのフットケア

フットケアは医師の許可があれば介護士が行うことも可能です。しかし、足に何の問題を抱えていない人の爪を切ることはできても、爪が厚く肥大した肥厚爪や歩く機会が減ったことによって悪化した巻き爪、長年放置してきたタコや魚の目を適切に処置するにはそれなりの知識と技術が必要です。そのため、老人ホームやデイサービス、グループホームなどの高齢者に対して出張でフットケアを行う訪問フットケアが注目を集めています。
高齢者の中には長年足のトラブルに困っていたという人や、痛みがあったがそのまま放置していたという人もいます。足のトラブルを抱えたままでは歩くことが困難になってしまうため筋力も落ちてしまいます。健康寿命を延ばすためにも高齢者にとってフットケアは重要なため、訪問フットケアは多くの施設で好意的に受け入れられています。

高齢者の反響

訪問フットケアで多いのは、巻き爪やタコ、魚の目、足裏の角質などの処置です。爪切りややすりなどでも対処できますが、訪問フットケアを行っている業者では専門の機器を用いて、痛みのないケアを丁寧に行っています。痛みを感じるとケアすることが怖くなってしまうためそのまま放置してしまいがちです。しかし、丁寧なケアを行うことによって「足が楽になった」「歩きやすくなった」とプラスの感情が芽生え、高齢者本人がフットケアに対しても前向きに取り組むようになるため、より良い効果が得られます。

介護施設側のメリット

これまで介護施設ではフットケアの重要性に気づいていながらも、「不用意にケアして何かあったら責任が取れない」などの理由からフットケアに消極的になっていました。しかし、専門知識を持ち、専用の機器で丁寧にケアを行う訪問フットケアに任せれば、万が一トラブルがあってもすぐに対処できるため安心です。また、フットケアを行っている施術者のほとんどは施術者賠償責任補償制度に加入しています。施術によって万が一ケガをしても施設側に問題や責任がかからないようになっているのも、訪問フットケアの導入を後押ししています。

フットケアの知識を身につけたい人におすすめ

  • 高齢者の足トラブル

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    高齢者は足トラブルを抱えやすいのですが、それは小さな変化を見逃しがちだからです。年を重ねると神経細胞が減少し、神経伝達速度が低下してしまうためさまざまな感覚が鈍くなってしまいます。小さな痛みにも気づきにくくなるため、放置して状態が悪化してしまうのです。

  • 介護士ができるフットケアとは

    介護士ができるフットケアとは 更新日 

    フットケアには医療行為と見なされてしまう対応もあり、その場合は介護士では対処できません。しかし、医師の許可があれば介護士でも対応可能です。特に注意したいのは爪のケアです。事故につながらないように、安全な姿勢で爪を切るようにしましょう。

  • 「フットケア指導士」

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    フットケア指導士の資格を持っていれば個々の抱えている足トラブルを解消するために症状に応じた指導を行うことができます。フットケアの需要が高まっている介護業界にとって、欠かせない資格のひとつとなっていくことでしょう。