なぜ足の状態が健康を左右するのか?
足は身体の中でも心臓から一番遠いところにあるパーツです。心臓には全身に血液を循環させる働きがあります。必要な酸素と栄養を全身の細胞に供給しているわけですが、血液は上から下へと流れるため、上半身の血液は重力によって自然に心臓に戻ってきます。しかし、心臓よりも下にある足まで流れた血液は重力に逆らって心臓までのぼっていかなければなりません。下から上へといくためにはそれなりの力が必要です。心臓のポンプだけでは負担が大きくなってしまうため他の力が必要なのですが、この時に活躍するのが「足」です。特にふくらはぎは筋肉が収縮してポンプのような働きをして血液の循環を助けます。しかし、運動不足だったり、筋肉量が少なかったりするとこの働きが悪くなってしまうため、血液の循環が悪くなってしまいます。血流が滞ると身体にも悪い影響を与えてしまいます。
血液は身体中の細胞に必要な酸素や栄養を届けています。心臓がポンプとなって身体全体に血液を循環させていくわけですが、そのうちの50%は下半身に集まっているといわれています。つまり、下半身の血液循環が滞ってしまうと、全身に新鮮な血液が行き渡らなくなってしまうのです。足のむくみや冷えに悩まされている人も多いのではないでしょうか。これはすみずみまで栄養が行き渡っていないからです。さまざまな不調が身体に表われ、体調を崩しやすくなってしまいます。
人間は二足歩行動物です。2つの足で全体重を支えて歩いたり、走ったり、飛び跳ねたり、色々な動きをしていますが、この時に足は転ばないように身体全体のバランスをとっています。起きている時はほとんど、足が身体を支えてくれて私たちの動きをサポートしてくれているのです。しかし、ケガなどで足が傷ついていたらどうなるでしょうか。普通に歩くことも困難になってしまいます。「歩く」という何気ない単純な動作ですが、それができなければ普通に生活するのも不自由になってしまうのです。足は歩くための必需品であり、生活そのものを支える重要な役割を担っています。
普段からストレッチや運動などで足の筋肉を動かしておくことが大切です。運動するのが難しいのなら、ふくらはぎをほぐしたり、足の裏を刺激したりするだけでも構いません。ポンプの働きを助けることになります。小まめにケアするように心がけましょう。もし、自分でケアするのが難しいようなら足のケアを専門に行っているフットケアを利用するのもひとつの方法です。
高齢者は足トラブルを抱えやすいのですが、それは小さな変化を見逃しがちだからです。年を重ねると神経細胞が減少し、神経伝達速度が低下してしまうためさまざまな感覚が鈍くなってしまいます。小さな痛みにも気づきにくくなるため、放置して状態が悪化してしまうのです。
フットケアには医療行為と見なされてしまう対応もあり、その場合は介護士では対処できません。しかし、医師の許可があれば介護士でも対応可能です。特に注意したいのは爪のケアです。事故につながらないように、安全な姿勢で爪を切るようにしましょう。
フットケア指導士の資格を持っていれば個々の抱えている足トラブルを解消するために症状に応じた指導を行うことができます。フットケアの需要が高まっている介護業界にとって、欠かせない資格のひとつとなっていくことでしょう。
足は第二の心臓とも呼ばれていますが、それは血液の50%が下半身に集まっており血流が滞ると身体全体に悪い影響を与えてしまうからです。全身に新鮮な血液が流れるように、ふくらはぎや足裏がポンプの役割を果たしているため、足の状態を良好に保ち血液の循環を良くすることが大切です。
フットケアは正しい手順で行わなければ効果は期待できません。ここではフットケアの正しい手順についてまとめています。フットケアを行うタイミングやマッサージの仕方など押さえておきたいポイントも紹介していますので、しっかり目を通しておいてください。
介護メディカルアロマ講座はIBCA協会が開催している講座のひとつです。介護に活かせるハンド・フットケアの基本知識と技術が学べます。まずはIBCA協会に登録しなければならず、入会金や年会費が必要ですが、フットケアに役立つ知識と技術が学べるとあって多くの人が受講しています。